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ステーブルコインで金利を稼ぐ仕組みとリスク|利回りの正体を日本の規制・税金まで中立解説

ステーブルコインで金利を稼ぐ仕組みとリスク|利回りの正体を日本の規制・税金まで中立解説
写真: Circle / Public domain

結論

ステーブルコインで「金利」を稼ぐとは、預けたコインを他人に貸し出したり(レンディング)、DeFiで運用したりして、その対価として利回りを受け取る行為です。銀行預金のような元本保証は一切なく、貸付先の破綻・ステーブルコイン自体の価格崩れ(デペッグ)・スマートコントラクトの不具合という3つのリスクを引き受けた見返りが利回りの正体です。日本では2023年の改正資金決済法でステーブルコインが「電子決済手段」として整理され、SBI VCトレードなどライセンス業者経由でUSDCの取引・レンディングが可能になりましたが、得た利回りは雑所得として最大約55%の総合課税の対象になり得ます。「年◯%」の広告だけを見て始めるのは危険です。

この記事のポイント

- 利回りの源泉は「誰かに貸して利息をもらう」こと。無リスクの金利ではない

- CeFi破綻(例:Celsius)では預けた資産が返ってこない実例がある

- ステーブルでも1ドル割れ(デペッグ)は起きる(USDCは2023年に約0.87ドルまで下落)

- 日本では利益は雑所得・総合課税。会社員でも申告が必要な場合がある

そもそも「金利」はどこから来るのか(利回りの源泉)

ステーブルコインを預けるだけでお金が増えるように見えますが、増えた分は必ず誰かが支払っています。主な源泉は次の3つです。

方法利回りの源泉主なリスクの担い手
CeFiレンディング(取引所に貸す)取引所が借り手に又貸しした利息取引所の信用・運用先
DeFiレンディング(Aave等のプロトコル)借り手が担保を入れて払う変動金利スマートコントラクト・清算
利回り付きステーブル(運用型)発行体が米国債等で運用した収益発行体・準備資産

つまり利回りとは「貸し倒れや価格変動のリスクを引き受けた対価」です。2026年時点で、実績のある大手プロトコルの利回りはおおむね年3.5〜9%程度が目安とされますが、これを大きく超える「高利回り」は、それだけ高いリスク(無担保貸付・新興トークン)を含んでいると考えるのが安全です。数字は常に変動するため、最新は各サービスの公式で確認してください。

リスク①:CeFi(中央集権業者)の破綻

取引所やレンディング業者にコインを預ける場合、法的には「あなたの資産」ではなく「業者への貸付」になることがあります。2022年に破綻した米レンディング大手Celsiusでは出金が凍結され、裁判所は預かり資産を破産財団に帰属すると判断しました。利用者への返還は一部にとどまっています。「預けている」感覚でも、実態は無担保でお金を貸しているのと同じ——これがCeFi最大の落とし穴です。

リスク②:デペッグ(1ドルを割る)

ステーブルコインは「常に1ドル」を保証するものではありません。2022年のアルゴリズム型UST(テラ)は数日で価値がほぼゼロになり、約400億ドル超が消失しました。裏付け資産を持つUSDCですら、2023年3月のシリコンバレー銀行破綻時に一時約0.87ドルまで下落しています。裏付けの中身(現金・国債か、他の暗号資産か、アルゴリズムか)を必ず確認しましょう。

リスク③:スマートコントラクト/プロトコルの不具合

DeFiで運用する場合、資金を預けるのは会社ではなくプログラム(コード)です。コードのバグやハッキングで資産が流出しても、返金の窓口はありません。監査済みで長期間の実績があるプロトコルを選ぶ、資金を分散する、といった防御が必要です。

日本の規制と税金

日本では2023年6月施行の改正資金決済法により、ステーブルコインは暗号資産と区別された「電子決済手段」として位置づけられました。2025年3月にはSBI VCトレードが国内初の「電子決済手段等取引業者」(登録番号 関東財務局長第00001号)として登録し、日本円でのUSDC取引が可能になっています。規制の全体像は日本のステーブルコイン規制で詳しく解説しています。

税金面では、レンディング等で得た利回りは原則雑所得として総合課税の対象です。給与など他の所得と合算され、税率は住民税を含め最大約55%に達し得ます。給与所得者でも、副収入としての雑所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になるのが一般的です(条件により異なるため、最終判断は国税庁の情報や税理士に確認してください)。

注意

本記事は教育目的の解説であり、投資助言ではありません。ステーブルコインの利回りは元本保証ではなく、業者破綻・デペッグ・ハッキングで資産を失う可能性があります。「必ず増える」「安全な金利」といった説明を見たら、まずその利回りがどこから来ているかを疑ってください。宣伝の見抜き方は暗号資産ニュースの読み方も参考になります。

よくある質問

Q. ステーブルコインの利回りは銀行預金と同じですか? いいえ。銀行預金は預金保険で守られますが、ステーブルコインのレンディングは元本保証がなく、貸付先の破綻時に返ってこない可能性があります。性質はまったく異なります。

Q. 日本で合法的にステーブルコインの利回りを得られますか? はい、SBI VCトレードなど登録業者経由でUSDCレンディング等が提供されています。ただし利益は雑所得として課税対象です。

Q. 高い利回り(年20%超など)は避けるべきですか? 利回りが高いほどリスクも高いのが原則です。無担保貸付や新興トークンが源泉のことが多く、初心者は特に慎重に。まず源泉を確認しましょう。

Q. 利益が出たら必ず確定申告が必要ですか? 給与所得者で雑所得が年間20万円以下など一定の条件では不要な場合もありますが、原則は課税対象です。詳細は国税庁の情報で確認してください。

参考・出典

Sources

  1. EY Japan:ステーブルコインに関する法規制の概要とポイント解説
  2. SBIホールディングス:国内初 USDC一般向け取扱い開始のお知らせ
  3. SBI VCトレード:USDCレンディング(日本初)
  4. 金融庁 Financial Services Agency
  5. 国税庁:暗号資産に関する税務上の取扱い

FAQ

ステーブルコインの利回りは銀行預金と同じですか?
いいえ。銀行預金は預金保険で守られますが、ステーブルコインのレンディングは元本保証がなく、貸付先が破綻すれば返ってこない可能性があります。性質はまったく異なります。
日本で合法的にステーブルコインの利回りを得られますか?
はい。SBI VCトレードなど登録業者(電子決済手段等取引業者)経由でUSDCレンディング等が提供されています。ただし得た利益は雑所得として課税対象です。
高い利回り(年20%超など)は避けるべきですか?
利回りが高いほどリスクも高いのが原則です。無担保貸付や新興トークンが源泉のことが多く、初心者は特に慎重に。まず利回りの源泉を確認しましょう。
利益が出たら必ず確定申告が必要ですか?
給与所得者で雑所得が年間20万円以下など一定の条件では不要な場合もありますが、原則は課税対象です。最終判断は国税庁の情報や税理士に確認してください。
空(Sora)
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暗号資産・ブロックチェーンの初心者向け解説を担当する編集者です。中立性と一次情報(出典)を重視し、やさしさと正確さの両立を心がけています。投資の勧誘や助言は行いません。 A crypto & blockchain editor focused on beginner-friendly, source-backed explainers. Neutral, never financial advice.

本記事は情報提供のみを目的とし、投資・金融・取引の助言ではありません。価格は参考値で古い場合があります。投資判断はご自身の責任で。