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仮想通貨は「持ってるだけ」で税金がかかる?含み益が非課税の条件と、課税される4つの瞬間

仮想通貨は「持ってるだけ」で税金がかかる?含み益が非課税の条件と、課税される4つの瞬間
写真: MoneyBlogNewz / CC BY 2.0

結論

仮想通貨(暗号資産)は「持ってるだけ」なら税金はかかりません。 買った後に価格が上がって含み益(未実現利益)が出ていても、それを売ったり交換したりせず保有し続けている限り、確定申告は不要です。課税されるのは、利益が「確定した瞬間」だけ。具体的には①日本円などへの売却 ②他のコインへの交換 ③買い物などの決済 ④ステーキング報酬やエアドロップの受取——この4つのトリガーのいずれかが起きたときです。年末(12月31日)にどれだけ含み益があっても、未実現なら申告義務は生じません。

この記事のポイント

- 保有だけ・含み益だけは非課税 — 価格が上がった=課税、は誤解。売って初めて課税される

- 課税の瞬間は4つ — ①円へ売却 ②別コインへ交換 ③決済 ④報酬・エアドロ受取

- コイン同士の交換も課税対象 — 円に戻していなくても「一度売った」扱いになる

- 利益は原則「雑所得(総合課税)」 — 会社員は給与以外の所得が年20万円超で申告が必要

「価格が上がった=課税」は誤解

初心者が最も不安に感じるのが「買ったコインが値上がりしたけど、まだ売ってない。これって申告しなきゃダメ?」という点です。結論はシンプルで、値上がりしただけ(含み益)では課税されません。

税金の世界では、利益が「実現」して初めて所得として認識されます。含み益はあくまで評価上の増減であって、まだ手元に確定した儲けが入ってきていない状態です。国税庁も、暗号資産の所得は「暗号資産を売却又は使用することにより生じる利益」と定義しており、保有を続けているだけの段階では所得は生じません。

つまり、10万円で買ったビットコインが年末に100万円になっていても、売らずに持っていれば申告不要。翌年さらに値上がりしても、保有し続ける限り税金はかかりません。

課税される「4つの瞬間」を見分ける

では、どの瞬間に税金が発生するのか。課税トリガーを一覧にまとめます。

#課税イベント具体例課税されるタイミング
日本円などへ売却BTCを売って円を受け取る売却が成立した時点の差益
他のコインへ交換BTCでETHを買う/USDTに替える交換時点で「BTCを売った」とみなす
決済に使用暗号資産で商品・サービスを購入決済時点の含み益部分
報酬・無償取得ステーキング/レンディング報酬、マイニング、エアドロップの受取受け取った時点の時価(円換算額)

ポイントは②の「コイン同士の交換」です。日本円に一度も戻していなくても、税務上は「持っていたコインをいったん売却し、その円で新しいコインを買った」と扱われます。取引所の口座から現金が出ていないため見落としやすく、初心者が最もつまずくポイントです。詳しくは暗号資産の交換で税金がかかる仕組みで解説しています。

④のステーキング報酬やエアドロップは、「売却」ではなく「無償・報酬での取得」ですが、受け取った時点の時価が所得として認識されます。もらった瞬間に円換算額で課税され、その後さらに値上がりして売れば、値上がり分にもう一度課税される二段構えになる点に注意してください。

数値例で見る「非課税」と「課税」の分かれ目

同じ人でも、行動によって申告の要否が変わります。

ケースA(非課税・申告不要)

  • 1月に30万円でビットコインを購入
  • 12月末、価格が80万円に上昇(含み益50万円)
  • 売らずにそのまま保有
  • 未実現のため所得ゼロ。確定申告は不要

ケースB(課税・申告対象)

  • 1月に30万円でビットコインを購入
  • 12月に80万円で売却
  • → 売却益 50万円が雑所得として課税対象

ケースC(課税・見落としやすい)

  • 30万円で買ったビットコインが80万円のとき、そのETHへ全額交換
  • 円は一切引き出していない
  • → 交換時点で 50万円の利益が確定し課税対象

同じ「含み益50万円」でも、Aは非課税、B・Cは課税。差は「保有を続けたか」「確定させたか」だけです。

利益が出たら——税金の区分と申告ライン

暗号資産の利益は、原則として雑所得(総合課税)に分類され、給与などほかの所得と合算した金額に応じて税率が決まる累進課税です(所得が大きいほど税率が上がり、別途住民税もかかります)。株式やFXのような一律約20%の申告分離課税ではない点に注意してください。

申告が必要になる目安として広く知られるのが「年20万円」のラインです。給与を1か所から受けている会社員などで、給与以外の所得(暗号資産の利益を含む)が年間20万円以下なら、所得税の確定申告を省略できます。ただしこれは所得税の話で、住民税は20万円以下でも申告が必要です。この20万円ルールの正確な適用条件は仮想通貨の税金は20万円から?申告ラインの正しい理解で詳しく確認できます。

税金全体の計算方法・必要書類・申告手順を通しで知りたい方は日本の仮想通貨税金・完全ガイドを参照してください。

注意

本記事は税制の一般的な解説であり、投資助言ではありません。暗号資産の税務は複雑で、取引所ごとの取得価額の集計や海外取引所・DeFiの扱いなど個別事情で判断が変わります。制度は改正される可能性もあるため、必ず最新の国税庁の公表資料を確認し、金額が大きい場合や判断に迷う場合は税理士に相談してください。無申告や過少申告は加算税・延滞税の対象になります。

よくある質問

Q. 年末に大きな含み益があります。申告しなくて大丈夫? A. 売却・交換・決済・報酬受取のいずれもしておらず、ただ保有しているだけなら申告は不要です。含み益(未実現利益)は課税対象になりません。

Q. 日本円に換えていなくても、コインを別のコインに交換したら課税されますか? A. されます。税務上は「持っていたコインを売って、その資金で新しいコインを買った」とみなされ、交換時点の利益が課税対象です。現金を引き出していなくても関係ありません。

Q. ステーキングやエアドロップでもらったコインは、売るまで非課税ですか? A. いいえ。受け取った時点の時価(円換算額)がその年の所得になります。売却時ではなく「取得時」に課税される点が、購入したコインとの大きな違いです。

Q. 利益が20万円以下なら何もしなくていい? A. 給与所得者で給与以外の所得が20万円以下なら所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は別途必要です。個人事業主やその他の条件では扱いが異なるため、自分のケースを確認してください。

参考・出典

Sources

  1. 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について」
  2. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」PDF
  3. 三菱UFJ銀行「暗号資産(仮想通貨)の税金はいくらから?」
  4. freee「仮想通貨(暗号資産)の税金はいくら?計算方法や確定申告のやり方」
  5. クリプタクト「仮想通貨の保有時は要注意。持っているだけで税金がかかるケースとは」

FAQ

年末に大きな含み益があります。申告しなくて大丈夫?
売却・交換・決済・報酬受取のいずれもしておらず、ただ保有しているだけなら申告は不要です。含み益(未実現利益)は課税対象になりません。
日本円に換えていなくても、コインを別のコインに交換したら課税されますか?
されます。税務上は『持っていたコインを売って、その資金で新しいコインを買った』とみなされ、交換時点の利益が課税対象です。現金を引き出していなくても関係ありません。
ステーキングやエアドロップでもらったコインは、売るまで非課税ですか?
いいえ。受け取った時点の時価(円換算額)がその年の所得になります。売却時ではなく取得時に課税される点が、購入したコインとの大きな違いです。
利益が20万円以下なら何もしなくていい?
給与所得者で給与以外の所得が20万円以下なら所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は別途必要です。個人事業主など条件が異なる場合もあります。
空(Sora)
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暗号資産・ブロックチェーンの初心者向け解説を担当する編集者です。中立性と一次情報(出典)を重視し、やさしさと正確さの両立を心がけています。投資の勧誘や助言は行いません。 A crypto & blockchain editor focused on beginner-friendly, source-backed explainers. Neutral, never financial advice.

本記事は情報提供のみを目的とし、投資・金融・取引の助言ではありません。価格は参考値で古い場合があります。投資判断はご自身の責任で。