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Progmat社とは?セキュリティトークン基盤・Progmat Coin・3メガ信託出資をわかりやすく解説

Progmat社とは?セキュリティトークン基盤・Progmat Coin・3メガ信託出資をわかりやすく解説
写真: Luke Ma / CC BY 2.0

結論から:Progmat(プログマ)社は、三菱UFJ信託銀行のデジタル資産基盤事業が2023年10月に分社化して生まれた日本企業です。セキュリティトークン(ST・デジタル証券)の発行管理基盤として国内最大級で、不動産STでは約7割のシェア(2025年4月時点)。改正資金決済法に対応する信託型ステーブルコイン基盤「Progmat Coin」も展開し、3メガバンクの共通円建てステーブルコイン構想の基盤にも採用される見込みです。株主には3メガ信託銀行・JPX総研・SBI・NTTデータ等が名を連ね、代表は三菱UFJ信託銀行出身の齊藤達哉氏。非上場企業です。

会社概要

項目内容
社名株式会社Progmat(Progmat, Inc.)
設立2023年10月(株主間契約の締結発表は2023年9月11日)
代表者齊藤達哉(代表取締役・Founder & CEO)
本社東京
上場区分非上場
主力事業デジタルアセット(ST・SC・UT)の発行・管理基盤の提供

この記事のポイント

- 三菱UFJ信託銀行の社内事業から分社。「特定の金融グループに属さない中立のナショナルインフラ」を掲げます

- 株主は三菱UFJ信託(筆頭・約49%で発足、比率は段階的に引き下げる方針)・みずほ信託・三井住友信託・三井住友FG・SBI PTSホールディングス・JPX総研・NTTデータ・Datachain

- 不動産セキュリティトークンで国内シェア約7割、ST運用残高は1,580億円超(2025年4月時点)

- 「Progmat Coin」は改正資金決済法の信託型(第3号電子決済手段)に対応するステーブルコイン発行基盤

- 3メガバンクによる共通の円建てステーブルコイン実証(金融庁の支援プロジェクト採択)の基盤としても活用される見込み

歩んできた道(歴史)

  • 分社前:三菱UFJ信託銀行の社内でデジタル証券基盤「Progmat」として開発が始まり、国内STO(セキュリティトークンオファリング)の初期案件を支えました。
  • 2023年9月11日:三菱UFJ信託・みずほ信託・三井住友信託・三井住友FG・SBI PTSホールディングス・JPX総研・NTTデータ・Datachainの8社が、「株式会社Progmat」設立に関する株主間契約の締結を発表。「デジタルアセット市場のナショナルインフラ」を構築する中立会社という位置づけです。
  • 2023年10月会社発足。三菱UFJ信託銀行は筆頭株主(発足時約49%)ながら経営を支配しない設計とし、出資比率を将来さらに引き下げる方針を示しました。開発を主導した齊藤達哉氏が同行を退職してCEOに就任しています。
  • 2023年11月28日:三菱UFJ信託銀行・JPYC社との3社で、「Progmat Coin」基盤を使った「JPYC(信託型)」の発行と国内外ステーブルコイン間の交換に関する共同検討を開始。
  • 2024年:NTTデータと組み、基盤を外部の金融機関が使いやすくする「Progmat SaaS」の提供を開始。
  • 2025年4月時点:不動産STを中心に国内STのシェア約7割、運用残高1,580億円超に到達(HashHub Research調べ)。
  • 2025年秋以降:三菱UFJ・三井住友・みずほの3メガバンクによる共通の円建てステーブルコイン共同発行構想が本格化。金融庁の「Payment Innovation Project」に採択された実証実験では、三菱UFJ信託銀行が信託型で発行し、Progmatの基盤を使う枠組みで、三菱商事の社内決済が最初のユースケースとされています。報道ベースでは共同発行の時期は2026年度中を目指すとされ、当初計画から後ろ倒しになっています。

事業・サービス

Progmatの事業は、ブロックチェーン上で「デジタル化された資産」を発行・管理するための基盤(プラットフォーム)を金融機関に提供することです。大きく3本柱があります。

  • Progmat ST(セキュリティトークン):不動産や社債などの資産を裏付けとするデジタル証券の発行・権利管理基盤。受益証券発行信託という信託スキームを使い、信託銀行が権利を管理します。「資産をトークン化する」という意味で、世界的なRWA(現実資産トークン化)の日本版と言える領域です。
  • Progmat Coin(ステーブルコイン):改正資金決済法が定める電子決済手段のうち、信託会社等が発行する信託型(第3号電子決済手段)に対応する発行・管理基盤。パブリックブロックチェーンでの発行を前提とし、JPYC(信託型)の共同検討や3メガバンクの共通ステーブルコイン実証に使われています。ステーブルコインの基本はステーブルコインとはを参照してください。
  • Progmat UT(ユーティリティトークン)NFTや会員権型トークンなどの基盤です。

収益モデルは、これらの基盤を利用する金融機関からの利用料・SaaS提供料が中心です。トークンの発行・移転はブロックチェーン上のプログラムで処理されます。仕組みに興味があればスマートコントラクトとはが入口になります。

日本のユーザーとの接点

ProgmatはBtoBの基盤企業なので、個人が「Progmatのアプリ」を直接使うことはありません。しかし接点は着実に増えています。

  • 不動産STO:証券会社が個人向けに販売する不動産セキュリティトークン(マンションや物流施設などを小口化した金融商品)の多くが、裏側でProgmat基盤を使っています。1口数十万円程度から不動産に投資できる商品として、大手証券のオンライン口座で募集されるケースが増えています。
  • STの二次流通:大阪デジタルエクスチェンジ(ODX)の私設取引システムで一部STの売買が可能になっており、「満期まで持ち切り」以外の選択肢が生まれつつあります。
  • 将来のステーブルコイン決済:3メガバンクの共通円建てステーブルコインやJPYC(信託型)が実現すれば、送金・決済の裏側でProgmat Coin基盤に触れることになります。日本円ステーブルコインの現在地はJPYC社プロファイルで解説しています。

なお、ST商品は金融商品取引法上の有価証券として登録業者(証券会社)経由で販売されます。暗号資産と同様、業者の登録状況の確認は基本動作です(参考:金融庁登録の確認方法)。

リスク・注意点

  • Progmat株は買えません:非上場のため、個人がProgmat社の株式を購入することはできません。「Progmat関連の未公開株」を勧誘する話には応じないでください。
  • ST市場はまだ発展途上:国内ST市場は残高2,000億円規模(2025年時点)と、株式市場に比べればごく小さく、二次流通の流動性も限定的です。ST商品は「すぐ売れない可能性」を前提に検討する必要があります。
  • スケジュールは流動的:3メガバンクの共通ステーブルコインは報道ベースで2026年度中の共同発行目標とされますが、当初計画から後ろ倒しになった経緯があり、今後も変わる可能性があります。
  • 競合の存在:国内には野村グループ系のBOOSTRYなど競合基盤もあり、シェアは固定的ではありません。

※本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。

まとめ

Progmat社は、「日本の規制に完全準拠したデジタル資産のインフラ」を金融業界横断で作るために、あえて三菱UFJ信託銀行から独立した珍しい成り立ちの会社です。不動産STで約7割のシェア(2025年4月時点)という実績に加え、3メガバンクの円建てステーブルコイン構想の基盤として、今後は「銀行のお金がブロックチェーンに乗る」動きの中心にいます。前提知識としてはステーブルコインとはRWAとはを、日本円ステーブルコインの先行例はJPYC社プロファイルを、資産トークン化の潮流全体はRWAトピックハブをあわせてどうぞ。

投資にあたっての注意

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。暗号資産は価格変動やハッキング、紛失等のリスクがあります。投資判断はご自身の責任で、余裕資金の範囲で行ってください。税制・規制は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式の一次情報をご確認ください。

Sources

  1. 「株式会社Progmat」の設立に関する株主間契約締結について(三菱UFJ信託銀行ほか・2023年9月11日)
  2. 「株式会社Progmat」の設立に関する株主間契約締結について(日本取引所グループ)
  3. 「株式会社Progmat」の設立に関する株主間契約締結について(NTTデータ)
  4. 「JPYC(信託型)」および国内外ステーブルコイン間の交換に関する共同検討開始について(JPYC公式)
  5. Progmatとは何か?ブロックチェーン活用の妥当性と今後の課題(HashHub Research・2025年4月)
  6. 3メガバンクがステーブルコイン共同発行の実証実験 金融庁もサポート(Impress Watch)
空(Sora)
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暗号資産・ブロックチェーンの初心者向け解説を担当する編集者です。中立性と一次情報(出典)を重視し、やさしさと正確さの両立を心がけています。投資の勧誘や助言は行いません。 A crypto & blockchain editor focused on beginner-friendly, source-backed explainers. Neutral, never financial advice.

本記事は情報提供のみを目的とし、投資・金融・取引の助言ではありません。価格は参考値で古い場合があります。投資判断はご自身の責任で。